前回のお知らせにてご案内した通り、今回はEOBを詳しく見ていきたいと思います。
EOBは単純に言うと、受診した「医療機関の医療費請求」に対して「保険の支払い対象額」と「患者の負担額」及び、現時点までの保険の利用状況を示す明細書です。
EOBの見方については、ご加入の保険会社のウェブサイトまたは会社より渡される保険会社の資料にて確認が通常できます。そのため、ここではあえて各項目の説明は省き、高額の治療などを行った際に、首をかしげてしまう可能性のある項目に着目したいと思います。
Deductible(免責額)
・保険会社から保険金給付が開始される前に、患者が自己負担しなければならない金額。
・保険プランによっては、処方箋薬給付に別途、免責額が設定されている場合があります。
・Co-payはほとんどの場合、免責額の対象にはなりません。
Co-insurance(共同保険)
・ Patient Co-insurance rate (%):保険給付対象となる医療費に対する患者の自己負担割合
・ Co-insuranceの対象となる医療費については、免責額を超えたとしても、患者負担割合(%)が適用された金額の支払いが発生することになります。
たとえば、Deductible:$2,000/Co-insurance:10%の場合
$10,000の手術費用に対し、$2,800を自己負担額として支払う必要があります。
$2,000(Deductible)+$800(Co-insurance:$8,000(10,000-2,000)x10%)=$2,800
Out of Pocket(自己負担額)
この設定金額を超えたところで初めて、100%保険金給付されるということになります。Out of Pocketの金額はPPO/Otherなど、ネットワーク内の医療機関を利用するか否かによって分けられているので、各カテゴリー内で満たす必要があります。保険給付対象外の治療を受けた場合は、自己負担となります。
免責額を超過すれば、自己負担が一切ないと思われている方もいらっしゃいますが、Co-insuranceがほとんどの保険プランにはあるため、Out of Pocketの設定金額を超過しない限り、自己負担が発生する可能性があるということになります。
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