【熱中症予防】夏を快適に過ごすための基本予防(2023年7月21日)

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本格的な夏の暑さになってきましたが熱中症予防、水分補給は十分にされていますか。赴任先で初めて過ごす夏、または夏休みの旅行先でも暑さに負けず快適に過ごせるよう、今回は熱中症予防についてご案内いたします。

熱中症とは?

熱中症とは、高温多湿な環境に長時間いることで体内に熱がこもった状態になり、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなる症状の病気です。英語ではHeat Strokeといいます。

暑がっているスーツを着た男性

熱中症になる前に!

①水分補給

意識してこまめに水分・塩分・スポーツドリンクなどを補給。のどが渇く前に水分を補給するのがポイント。

大量に汗をかいた時に水だけを飲むと血液のナトリウム濃度が薄まり、体が濃度を下げないようにと脱水状態でも喉の渇きがおさまってしまいます。またバランスを取るために余分な水分を尿で出そうとしてしまいます。ナトリウムとカリウムなどのイオン(電解質)を含んだ飲み物をこまめに飲むことで、素早く身体に水分補給され脱水から回復することができます。英語ではSports drinks, Electrolyte drinks, Hydration drinksというキーワードで検索してみてください。

アイスコーヒーや緑茶やエナジードリンクにはカフェインが多く含まれており、冷えたビールなどアルコール類は利尿作用があるため適していません。スポーツドリンクも商品によっては糖分が多く含まれているものもありますので、飲みすぎには注意してください。

②服装の工夫

熱がこもらないよう体内の熱を適度に逃がし、吸収性や通気性の高い服を選びましょう。

暑い日は薄着になりがちですが、インナーを着ることでアウターとの間に空気層ができ、熱を素早く逃がして快適に過ごすことができます。インナーは汗をかいた後の速乾性や通気性に優れたものを選び着用すると良いでしょう。

その他、今ではネッククーラーの種類も豊富に出ています。扇風機タイプ、凍らて繰り返し使えるジェルリングタイプ、保冷剤を入れたり水に濡らして冷却効果が高まるタオルタイプなどがあります。首元を冷やすことで脳への血流を効果的に冷やし、体温調節の働きを正常に保つことができるようになります。Heat Stroke prevention productと入力して検索しご自身にあった商品を見つけてみてください。

③涼しい環境

外では風通しのよい日陰、室内では扇風機や冷房で温度・湿度調節された環境で過ごしましょう。

室内でも日差しが強くあたっていたり、気温が低くても湿度が高い場所だと、室内型熱中症にかかることがありますので注意が必要です。屋外や室内で自身で環境の温度調節ができない時は、太い動脈が走っている首元やわきの下に保冷剤をあてると良いでしょう。全身に冷えた血液がスムーズに巡って体温が低下します。また冬に足元を冷やさないようにと言われるのとは逆に、夏は足を冷水につけると発汗を効果的におさえてくれます。

スピーカーで注意喚起をする男性医師

熱中症の疑いがある症状

軽 度:めまい・失神・筋肉痛・筋肉の硬直・大量の発汗
中等症:頭痛・不快感・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感
重 症:意識障害・痙攣・手足の運動障害・高体温
下向き矢印

熱中症が疑われる人を見かけたら
すぐに応急処置を!!

熱中症になりやすい人

高齢になると体内の水分割合が減り体温調整の機能が低下します。子供は新陳代謝が活発なため体温が高くよく汗をかきます。乳幼児は汗腺が発達しきっていないためコントロールがうまくできません。この他、運動不足の人、肥満の人、体調不良の人は熱中症が起こりやすくなります。周りの人たちが熱中症の疑いがある症状に気づいたらすぐに応急処置(涼しい場所へ、身体を冷やす、水分補給)をしてください。

参考:

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